Amazon Echoをセットアップして「Amazonで安室奈美恵のFinallyを探して」とお願いしてみた

11/23/2017

 

「Google Home」「Line Clova Wave」、来年に発売が延期されましたが「Apple HomePod」など、今年の年末はいわゆるスマートスピーカーが次々と発表され、話題になっています。そんななか、米国で最初に発売されブームの火付け役となった「Amazon Echo」が日本でも発売となりました。音声で操作するIT機器がどんなユーザー体験を生み出すのか?興味をもって抽選に応募したところ、初回は外れましたが後に当選。先日自宅に届けられましたので、簡単なレビューをしてみます。

セットアップ

Amazon Echoは、本体のほかに電源ケーブルと簡単な説明が書かれたリーフレットが付属するのみの、シンプルなパッケージで到着しました。

まずは電源を接続し、スマートフォン用の「Alexa アプリ」をダウンロードします。Alexaを起動すると「Alexaアプリをダウンロードしてセットアップを完了してください」と言って黙ってしまいました。このあたり、Alexaが全部音声でガイドしてくれたら良かったと思うのですが。

うちの場合は既にFireTVを使用していたためか、Alexaアプリを起動しても特にガイドが表示されず、説明書の記載に従って「設定」→「新しいデバイスを追加」からセットアップを開始します。

最初はWifiに接続するのですが、Alexaアプリから自宅のWifiを選択してパスワードを入力しても、しばらく「お待ち下さい」状態になったあとエラーとなってつながりませんでした。

Twitterを検索すると、ほかにも同じ症状になった人がいたようです。「米国Amazon.comのアカウントと統合してるとエラーになる」「何度かやると成功する」という書き込みを見つつ何度か試したのですが、ふと思いついて一度Alexaアプリを終了し、再度起動すると何事も無かったかのようにセットアップが完了しました。

スキルを追加してみる

Amazon Echoは、そのままではできることが限られるので、Alexaアプリから「スキル」を追加します。スキルは、新しい機能を追加するための仕組みで、Amazon以外にもさまざまな会社がサービスを提供しています。まずは「Radiko」と「日テレニュース」のスキルを追加。これで、「Alexa、radikoでJ-WAVEを聴かせて」「Alexa、ニュースを聴かせて」とお願いすると、ラジオやニュースを聴くことができます。

SONY Qrioと連携しようとしたけど…

さて、筆者が一番期待していたのは、SONYが開発したスマート鍵「Qrio」との連携でした。Qrioは自宅玄関に装着するデバイスで、スマートフォンから鍵を開閉したりオートロックの機能をつけることができます。Echoの発売前にSONYのアナウンスがあり、てっきり音声で解錠ができると思っていたのですが、試したところ「施錠のみ」の対応でした。恐らく、セキュリティの懸念などがあって安全な方を選んだのだと思いますが、オートロックを使用していることもあって施錠を操作することはほぼないため、少し残念な結果になりました。

Amazonで買い物をしてみる

AlexaはAmazonの製品ということで、Amazonアカウントでの買い物もサポートしています。「Alexa、Amazonで〜を探して」と呼びかけると、対応する商品を読み上げ、そのまま購入することもできます。試しにいつも買っている「ウィルキンソン炭酸」を試したところ、まずは購入履歴が検索されて「購入履歴にウィルキンソン炭酸〜がありました」と答えがあり、そのまま購入を行うことができました。

音声のやり取りで買い物をするのは不安もありますが、購入履歴を最初に検索してくれるのは良いやり方だと思いました。一度買ったものなら、どんな商品かちゃんと分かっています。いつもどおりの買い物を、スムーズに行うことができます。一方で、「まったく新しい商品を購入するとどうなるか?」が気になります。

安室奈美恵の「Finally」を検索してみた結果

DVD付き、Bru−ray付き、Amazon限定など沢山のバージョン違い商品が並ぶ

ここでようやくタイトルの内容になるのですが、結果としては「数多くある検索結果なの最初2つが読み上げられる」ということになりました。最近の音楽CDにありがちな状況として、同じ商品でも「DVD付き」「Bru-ray付き」「Amazon限定」「その他特典付き」と様々なバリエーションが存在するのですが、最初に「DVD付き」が、それを断ると「Bru-ray付き」をおすすめされ、さらに断ると「この他の候補はAlexaアプリで」とやりとりが終了しました。音声だけでは完結できないのですね。

ちなみに、AlexaアプリにはAmazon Echoとのやりとりが全てタイムラインの様に表示されていて、Finallyの検索結果については、アプリからAmazonのサイトに飛んで全候補をチェックすることができます。サイトでは27件の表示がされるので、やはりAlexaとのやりとりでは全てのリストをチェックしないようにしているのだと思います。

ちょっと意地悪な実験になりましたが、同様の問題は例えばAmazon Musicを使って音楽を再生するときにもあって、バリエーションのある楽曲を特定するようなお願いは苦手です。「スピッツの音楽を(なんでもいいから)再生して」というような、アバウトなリクエストはばっちりなのですが。ちなみに、この実験のために「ボーイ(Boφwy)のイメージダウンを再生して」とお願いしたところ「ボファイワイのイメージダウンは見つかりませんでした」という謎の返事が。たぶん、アーティスト名の辞書が部分的におかしいのでしょう。

まとめ

単体の商品として過大な期待は禁物、というのが現時点での感想です。少なくとも「Echoは何をしてくれるの?」というユーザーには購入はオススメしません。これは、「Alexaで何をしたいか?」と考えるサービス利用者のためのデバイスであり、そうしたサービスが充実した時にはじめて、利用者に価値が生まれてくるのだと思います。赤外線リモコン機能を搭載していたら、テレビなどを操作できて良さが分かりやすかったと思います。LINEのClovaはこの機能を搭載していますが、外部のデバイスと連携してそれを実現するのがAlexa(Echo)の思想なのでしょう。

音声インターフェースの今後についても、筆者は入力としての可能性は大いに感じつつも、フィードバックを含めたユーザー体験を音声に限定することについては疑問をもっています。いずれAlexaがテレビと連携したり、独自のディスプレイをもつなどして、より豊富なチャンネルを通じてユーザーとコミュニケーションをするようになっていくのではないでしょうか。

あるいは、Alexaと連携する照明設備や暖房設備など、設備の動作そのものがフィードバックになる場合も有用でしょう。実際に米国ではAlexaに対応した家電などが増えてきており、日本でも同様の「家電をコントロールするプラットフォーム」としてAlexaが機能する予感はあります。

ひとまず、「現時点での」インプレッションを書いてみました。皆さんのご意見も、ぜひおきかせ下さい。

追記

スピーカーとしての性能については、思ってたより良かったなと思いました。普段はWifi対応のSONYのスピーカーを使っていて、まあサイズの違いもあって音はそちらの方が豊かな感じなのですが、Echoのスピーカーも充分な音を聞かせてくれます。スマートスピーカーの人気も、そもそもスピーカーが欲しい人が多い中で、音声UIも結構いけるという流れから来たものではないかと思いますが、そういう意味では普通に有用なものです。また、Echo所有者はAmazon Musicを月額380円で利用できるのも、音楽好きにはプラスポイントだと思います。

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